サブ4達成のためのトレーニングメニューのバリエーションを知りたい方へ。
「毎日10キロを走っていれば、フルマラソンを完走できる?」「どんな練習方法があるの?」と、疑問に感じていませんか。
本記事では、練習にどんなバリエーションがあり、どういったポイント練習をすればいいかを解説します。
この記事を書いている私は、走るのが大の苦手だった陸上未経験の女性ランナーです。
金哲彦さんの著書『金哲彦のマラソン練習法がわかる本』(実業之日本社)に掲載されていたトレーニングメニューを忠実に実践して、2011年に47歳で初フルマラソンサブ4を実現しました。
サブ4を達成するトレーニングメニューのバリエーション
自分にとって気持ちのいい快適なペースで、毎日5キロや10キロを走るだけでは、フルマラソンを完走できません。強くなるにはただ楽しく距離を走っているだけではだめなのです。
長距離を走りきるには、きちんとトレーニングメニューを組み、負荷をかけたポイント練習をすることが必要になります。では、いったいどんな練習をすればいいのでしょうか。
貧血の持病を持つ陸上未経験の47歳でも、『金哲彦のマラソン練習法がわかる本』の3カ月の金さんメソッドで初フルマラソンに向けて準備し、サブ4を達成できました!
メニュー通りにこなすと、 レース3か月前は月間250kmほど走ることになりますし、スピード練習や坂ダッシュなどにも挑戦することになります。故障に気をつけて体調を管理し、しっかりリカバリーしながら、初めてのメニューを楽しみましょう!
99日前〜導入期のトレーニングメニュー
WS(ウィンドスプリント)
ウォーキングやジョグの最後を少し速く走るトレーニング。
「50m加速、100mキープ」を全力疾走の7割で3〜10本。大きなフォームで気持ちよく風を切るイメージで、と本に書いてありますが、慣れるまでなかなか難しいもの。でも、最後にペースアップして終わると、翌日の練習にも効果的です。
LSD(ロング・スロー・ディスタンス)
JOGが1キロ6’00”〜6’30”だとすると、LSDは6’30”〜7’00”くらいで、ゆっくり長く連続して身体を動かすトレーニング。
体が慣れるまで辛くても、できる範囲で取り組んでみましょう。
69日前〜身体づくり期のトレーニングメニュー
RP(レースペース)走
1キロ5’40″のレースペースを意識して5km走ってみます。ストレッチ&ウォーキング後に走り始めても最初の1kmは体が重いという場合、「その場腿上げ」や「その場走り」をすると効果があります。
最初からできなくても、1キロずつタイムをチェックして、1キロ5’40″のレースペースを身体に覚えこませることが重要です。
坂D(ダッシュ)
「100〜200mのゆるい坂をダッシュで上り、JOGで下りる」を、7本しっかりこなします。すごくきついけど、短時間で高効果のトレーニングです。
クロスカントリー
上りも下りも一定ペースをキープしながら、正しく大きなフォームで行うクロカン。大きな歩幅のストライド走法で40分間バランスよい走りにチャレンジしましょう。
持久走
ペースは1キロ5’40”〜6’00″。ジョグより速いペースを保って15km。グズグズするより、一気にペースを目標まで上げると、意外とその後ラクになります。
ある程度の距離を走ると、そのままいつまでも走っていられるような気持ちになり、「ランナーズハイがきた!」と嬉しくなったりします。
レースに向けて最後の仕上げ
41日前〜実戦練習期のトレーニングメニュー
セット練習
軽い練習と重い練習、レースペース走でスピード感覚を養った翌日に、LSDでスタミナを補うなどのセット練習を行うことで、総合的な走力アップを目指します。
30km走・35km走・40km走
レースの1か月前から3週間くらい前に30km走・35km走・40km走のいずれかにチャレンジしてみてください。
あまりレースに近いと心配なので、私は1か月ちょっと前に35km走をして、1キロを5’51″、3時間23分で走りきることができ、天気と体調次第でフルマラソンを走りきれるかなと、初めて思えました。
ジョギング教室のコーチからは、「お見事! これで、4時間15分以内は確定。いよいよサブ4がみえてきましたね。大丈夫! いけますよ」とメールで励ましてもらいました。
3週間前にハーフマラソン
90分のLSDと20kmの持久走のセット練習が最後の山場、総決算。
セット練習に変えて、ハーフマラソンのレースに出場するのも効果的だそうですが、私はセット練習をこなしました。ハーフの目標タイムは1時間50分!
13日前〜調整期のトレーニングメニュー
休養や軽いジョグで疲労抜きしてピーキング
積み上げた体力や脚力を弱めないよう、ジョグやLSDをしっかりこなしながら、十分に身体を休めます。当日に体調のピークを迎えられるように最新の注意を払って過ごしましょう。
RP走でレースペースの感覚を取り戻す
5km・10kmの短いRP走で、レースペースの感覚を取り戻します。
1週間の最初の3日間でまず炭水化物を減らし、次の3日間で炭水化物を増やすカーボローディングにもチャレンジ。
私は練習量が減ったのに食欲が変わらず、ものすごく食べてしまって、2日で2kgも増えてしまいました。体重をキープするよう、気をつけてください。
脚に刺激を入れてレース当日!
レースの前日はJOG40分+WS3本。心肺ではなく筋肉に刺激を与えるため、WSは腹八分目のイメージで軽やかに走るといいとのこと。速くなりすぎるとレース前半のオーバーペースを引き起こす要因になりやすいそうなので注意しましょう。
まとめ
金哲彦さんの書籍『金哲彦のマラソン練習法がわかる本』のメニューに沿って、体を動かすクセをつけることから始まって、99日間しっかりと取り組むと、だんだんと脚ができてきたなと感じます。
お腹も次第に硬くなってきて、自分の体が変化しているとわかると、ぐっとモチベーションがアップします。体調管理や食事にも気を配るようになり、肥満や貧血にもランニングが効くんだなあと実感しました。
レースペースより遅いスピードから徐々にスピードアップして、レースペースより早いペースで終える「BU(ビルドアップ)走」や、600〜1000mほどの短い距離を全速力で走ったり、休んだりすることを繰り返す「インターバル走」は、今回は取り入れませんでした。できる人はチャレンジしてもいいと思いますが、サブ4達成には必要ないと思います。
付け焼き刃ではなく、無理をせずに徐々に練習を積み上げていくことで、フルを走りきれる脚になります。あとは、「私にはできる!」と自信を持ってスタートラインに立つだけです!
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