たった3か月の練習で、フルマラソンでサブ4を達成する方法を知りたい方へ。
「初フルでサブ4なんて無理」「初心者の女性には厳しい」「走るのは苦手だから完走できない」と、考えていませんか。
本記事を読めば、フルマラソン完走に向けた考え方や取り組み方がわかり、自分にもきっとできると思えます!
この記事を書いている私は、走るのが大の苦手、貧血の持病があった陸上未経験の女性ランナーです。
47歳のときにダイエット目的で走り始め、3か月の練習のすえ、2011年の初フルマラソンでサブ4を実現しました。以来、9年(13回)継続中です。2012年にはサブ3.5を達成しました。
たった3か月の練習で、フルマラソンでサブ4を達成する方法
サブ4(サブフォー)とはフルマラソンを4時間未満で完走することで、一般ランナーの上位3割くらいに入る記録です。
フルマラソンをサブ4で走りきるのはどれくらい大変なことなのでしょうか。女性ランニングブームの火付け役といわれる長谷川理恵さんは2000年12月、26歳のときに初フルマラソンの舞台に選んだホノルルマラソンを3時間59分台で完走したそうです。
陸上経験のない女性でも、努力すればサブ4に手が届きます。
私は50歳を目前にしてダイエット目的でフルマラソンに初挑戦。貧血の持病を持つ陸上未経験者でしたが、3か月のトレーニングで初フル・サブ4を達成しました。
フルマラソンでサブ4を達成するためのコツや練習方法をまとめました。
初フルマラソンこそ、サブ4のチャンス!
「完走すらおぼつかない初マラソンで、サブ4なんて無理」と決めつけていませんか。
大丈夫、強く願うならきっと実現できます! 脚が遅くても知識がなくても大丈夫。素人であるほど素直で伸び代がありますし、無理をしないので故障も少なく、むしろケガ知らずです。
初フルマラソンは特別なものです。マラソンは何回でも走ることができますが、初フルマラソンは人生で一度きりだからです。その事実が辛いトレーニング中も強いモチベーションとなります。
初めてのフルマラソンでなくても、「自分には必ず目標レースでサブ4を達成できる!」と信じて練習しましょう。
目標レースにエントリー
走力に応じて、3か月〜半年先のフルマラソンのレースにエントリーしましょう。当然のことですが、エントリーしないとレースには出られません。
何をわかりきったことを、と思われる方もいることと思いますが、まだ初心者だから、あるいは自信がついたらとフルマラソンへのエントリーを先に伸ばす方が多いのは事実です。
私の知っている方で、東京マラソンにふざけてエントリーしたら当選しちゃったのでトレーニングします、という幸運な方もいらっしゃいましたが、そんなに多くはないのではないでしょうか。
公式の10kmレースやハーフなどと段階を踏んだほうがいいと思う方もいるかもしれませんが、まずはフルマラソンにエントリーです。東京マラソンを始め、名古屋ウィメンズマラソンや神戸マラソン、京都マラソン、大阪マラソン、横浜マラソンなど大きい大会は抽選制ですから、申し込みをしたからといって走れるとは限りません。
先着順のレースもたくさんありますので、とにかく申し込みをしましょう。目標レースまでの間に、5kmやハーフなどのレースにエントリーする機会はいくらでもあります。
記録をつける
練習の記録をつけましょう。後で見直したときに必ず参考になるし、何より励みになります。
私は最初、ナイキの無料の携帯アプリで記録をとりました。アシックス、アディダスにも無料のアプリがあります。距離が積み上がっていくのを見るのは楽しいものです。
やがて、計測機能を持つガーミンやApple Watchなどの時計を購入しました。
レース本番までに時計を手に入れたほうがいいと思いますが、レース直前ではないほうが望ましいと思います。使い方に慣れたほうがいいし、時計は機器ですから不調なこともあります。故障したらメーカーに送って対応してもらわなければなりません。
記録するのは日付と走った距離、時間、簡単な感想です。
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サンプル
- 5月16日(月)RUN14km
- 5月17日(火)RUN21km
- 5月18日(水)11km WALKING&JOG
- 5月19日(木)13km WALKING&JOG
- 5月20日(金)11km WALKING&JOG
- 5月21日(土)RUN11km
- 5月22日(日)RUN11km
「ウォーミングアップから始まり、ウォーキング10分とジョグ15分を2回繰り返し、クールダウンして1時間」というメニューを試す。土の感触が足の裏に気持ちいい。
また、2時間続けて走ってみようとチャレンジし、初めてハーフの距離21.3kmを走ってみる。
自分には絶対できっこないと思っていたことが毎日少しずつ達成できて、新鮮な喜びを覚える。
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最初はペースはいりませんが、レースの3か月前くらいからは記入したほうがいいでしょう。
私が走り始めた当初は、その日の天気や気温、体重も記録していました。暑さや寒さなど、どういうときに自分が弱いか知ることもできますし、最初の頃はグングン体重が減るので嬉しいものです。
2011年にサブ4を達成したときの記録は、何度も読み返しています。
1年前からはインスタに記録をアップしています。
リアクションがあるので楽しく、継続するモチベーションになるのでお勧めです。
プロの力を借りよう
近場のランニングクラブに参加してみる
地元でジョギング教室を開催していないか、調べてみましょう。仲間や指導者がいると、力になります。
走る目的は人それぞれ。私の場合、最初はダイエット目的でした。なんの陸上経験もなく、苦しいことが嫌いで、走ることが大の苦手だった素人です。マラソンを走るなんてもってのほか、走るのを見るのも退屈だと思っていた私には、お正月に何時間も駅伝を見て応援する人たちの気持ちがまったく理解できませんでした。
ところが、半年禁煙しただけで体重が5㎏増加! 史上最高記録を超えそうになってしまい、2011年の4月頭からウォーキングを始めました。最初は、準備運動のつもりのラジオ体操ですら息が切れて途中でできなくなり、愕然としたのを覚えています。そして、もっと効率的に減量できたらという程度の漠然とした軽い気持ちで4月の半ばから走り始めました。
5月になって毎日10キロ以上歩いたり走ったりして、10キロを1時間10分ほどで走るのがやっとというときに、地元のジョギング教室<第6回湘南国際マラソン完走プロジェクト>に出会いました。「初マラソンは湘南で」という触れ込みで、参加者を募集していたのです。
半年後のフルマラソン出場を目標として教室に3回参加し、週に1度のトレーニングメニュー報告にアドバイスをもらったのが、ものすごく励みになりました。
走力レベルの近い仲間と話しながら走れるLSDの速度を体感したり、走るペースをつかんだり、経験者からフルマラソン実話を聴いたり、身近なコーチに励ましてもらうと、モチベーションアップにつながります。いまなら、インスタを通じて、励まし合う仲間を見つけることは難しくありません。
書籍のトレーニングを実践する
書籍に掲載されたトレーニングメニューをそのまま実践してみましょう。経験の浅いマラソン初心者には、トレーニング法やレースへの取り組み方など未知の世界で、マラソン専門用語などもちんぷんかんぷんです。
素人ですから、練習メニューを作れるはずもありませんし、プロにオリジナルのメニューを作ってもらうわけにもいきません。いざ練習しようと思っても、どんな風に始めればいいのか、まったくわかりません。
でも安心してください。そのために、たくさんの書籍が出ています。むしろありすぎるくらいです。
私は金哲彦さんの著書『金哲彦のマラソン練習法がわかる本』(実業之日本社)のメニューで7月から本格的なランニング・トレーニングを始め、3か月後の2011年11月に47歳でサブ4デビューを果たしました。
なぜ金さんの著書を参考にしたかというと、最初に勧められて読んだランニング関係のコミックエッセイ、たかぎなおこさんの「マラソン1年生」(メディアファクトリー)にランニングコーチとして登場していたのが金さんだったからです。
どのトレーニングメニューが自分に合うのかは、やってみないとわかりません。ただ、いったんこれと決めたら、浮気しないほうがいいと思います。いろいろなやり方を混ぜてしまうと、振り返ったときに、何が自分にとって効果的だったか、あわなかったかを判断できなくなるからです。
プロの絞り込んだ練習メニューをトレースしたら、結果は必ずついてきます。練習は裏切りません。
医者や鍼マッサージを活用する
貧血で体調がすぐれない、走ったら膝が痛いなど、練習期間中にトラブルが発生したときは、迷わずプロの手を借りましょう。
私には貧血の持病があり、心臓というより脚が痛くて、ひどいときには駅の階段を上まで登れませんでした。「この数値では毎日10km走るのは無理。心臓や脳によくありません。自分の家族だったら半年後のフルマラソンは勧めない。よくなってもハーフまで」と医者から止められました。
ジョギング教室の先生からも、「ランニングができるのも、おいしいものが食べられるのも仕事ができるのも、すべて健康あってのことです。ランニングは、来年でも再来年でも10年後でも20年後でも健康であれば、できます。まずは、治療に専念したほうがよいのではないでしょうか。運動量に関しては、医師と相談した上で、絶対に無理せず、おこなってください。健康第一です」と、やさしくアドバイスしていただきました。
でも、どうしても走りたかった。自分の体のことは自分が一番わかります。
無理をしすぎて周囲に迷惑をかけるのはよくありませんが、食事や鉄剤で鉄分補給をして貧血状態を改善できました。不調なときはレントゲンを撮ったり、マッサージを受けたりして、体をメンテナンスしましょう。無理せずに自己管理すると減量にもつながり、体組成計で10歳若返りました!
まとめ
走り始めた春には、「来年の春までにマラソン大会に出てみたい」という程度の思いだったのが、6月には「半年後の第6回湘南国際マラソンに出場してフルマラソンを完走し、5キロ減量するぞ!」と目標が明確になりました。7月には「できれば5時間を切ってゴールしたい」、8月には「人生1度の初フルでサブ4を目指す!」と、目標が徐々にエスカレートしました。
貧血の持病があるため、初フルマラソンをサブ4はおろか制限時間内に完走できるかさえわからなかったのに、3か月間の自己流トレーニングで、サブ4を実現できました。そして、その1年後にはサブ3.5も達成しました。
強い意志を持って練習し、刺激を受けてモチベーションを維持し、最後は自分を信じることがサブ4達成につながります。 人生に一度しかない初フルマラソンという舞台で、一人でも多くの人にサブ4を達成して欲しいと願っています。