フルマラソンはゴールしたら終わり、そう思っていませんか?
ストレッチ、アイシング、アミノ酸補給など、ゴールしてすぐに行いたいケアから、栄養補給、マッサージなど、その日のうち、あるいは2〜3日中に行いたいメンテナンスなど、いろいろあります。
疲労を残さず、万全の体調に戻してから、次のレースに向かいましょう。
この記事を書いている私は、2012年11月3日の湘南国際マラソンでサブ3.5を達成した後に「脚が攣る」という体験を初めて味わい、身体のケアの大切さを痛感しました!
生まれて初めての脚つり体験【ゴール後篇】
3時間29分台でゴールした私を待ち受けていたのは生まれて初めての強烈な脚釣り体験! 正直、ものすごく痛いです。最初は片脚だけだったのに、もう片方の脚も攣りました。
「走っているときに脚が攣ったら歩けない」と思うほどの辛さでした。ですから、走っているときや走った後、急激に別な動きをしないように気をつけています。
攣った脚は温泉とマッサージでその日のうちに回復し、その後、脚が攣ったことはありません。
2012年11月3日 湘南国際マラソン当日
脚に激痛が走って動けない!
ゴールして、メダルとドリンクをもらい、計測チップを外してもらったら、無料コーヒーの列が目に留まる。3日間のカフェイン抜きをしていたので、ストレッチ、アイシング、アミノ酸補給など何もしないまま、嬉しくなって並ぶ。
後ろに並んでいる男の人が私の顔を見てぎょっとしたようだったので、前の2人組の女子に、私の顔に白い塩が浮かんでいるか聞いたけど、「そんなことなくて普通ですよ~」とのこと。私の何に驚いたんだろう。
着替えの荷物を肩に下げ、ドリンクとコーヒーを両手に持って更衣室まで行き、横着して右脚の靴を左足首にひっかけて脱ごうとしたとき。
ピキーンと激痛。生まれて初めて味わう硬直した痛みに、どうすればいいかわからず、「きゃ~! い、痛い!」と立ち尽くす。スタッフの女性が「左脚を軸にしてゆっくり座ってください」と言ってくれるけど、痛くてまったく動けず、この痛みがやわらぐときがくるのかと不安になる。
脚が攣るってこんなに痛いんだ。走ってる途中で攣る人がいるって聞くけど、こんなに痛いのなら走り続けられないなと思う。走る動きと違う動きをしたせい、とのことなので、途中でストレッチをするのは危険なことでは? と、身を持って知る。
3回くらいの激痛の波を通り越し、「あ、もう大丈夫です」と言ったとたんに左脚に激痛。「よくなったと思ってもまた痛くなりますから、車椅子を呼ぶので、マッサージに行ってください」と言われる。「さっきほかの子も行って、すごくよくなったって言って戻ってきましたよ」とのこと。
大げさで恥ずかしいけど、あまりに熱心にすすめられたので、「じゃ、お願いします」と言って、車椅子の到着を待っている間に、他にも靴を脱ごうとして脚が攣る人が。着替えのテントに戻ってくる女子が、「脚が攣ってるのね」と声をかけてくれる。みんな、経験したことがあるんだなあと、なんだか知らない世界を垣間見る思い。
「たくさん水分を補給するように」と、スタッフの方からアドバイスをもらい、水のボトルを新たにいただいて、車椅子を待つ。
車椅子でマッサージへ
車椅子が到着して座ろうとしたら、今度は太ももが攣りそうになってびっくり。少しずつ違う部位にあの痛みが来たら耐えられない! と怖くなるけど、なんとかやり過ごせて、運んでもらう。
毛布で身体を包んでもらい、人の波の中を車椅子で移動するのはかなり恥ずかしい。しかも、ほんの束の間の移動で階段の下に着き、「ここからは靴を履いて、階段を上ってもらえますか」とのこと。一緒に連れて行ってくれて、救護班の特別扱いで先にマッサージしてもらえるわけじゃないのね(^_^;
けっこう長い階段で心が萎えそうになるけど、せっかく連れてきてくださったのに歩いてとんぼ返りするのも悪いと思い、階段を上る。階段の上に着いてもマッサージの場所が分からず、人に聞いて辿り着いたら長蛇の列!
待っても30分くらいかな、なんて考えは甘く、15分のマッサージに13時から延々1時間45分並ぶことに。身体は冷えるし、喉は乾くし、お腹もすくし、トイレにも行きたいしで、待っている間がかなり長かった。
隣に座っていた私よりも年配の女性と話をしたら、北海道からのレース参戦とのこと。膝を故障中でドクターストップがかかっているのに完走したそうで、かなり痛そう。
そんなコンディションでも3時間半くらいでゴールするなんて、どんな練習をするのかと思いきや、週2日くらいしか走らないと聞いてびっくり。その分、いろいろなレースに出ているとか。そういうやり方もあるんだな。
自分の番が来て、脚が攣ったことを伝え、15分ほどマッサージしてもらう。少し楽になって、歩いて着替えのテントに戻ると、スタッフの女性が荷物をしっかり確保して待っていてくださった。車いすで出て行ってから2時間半くらい経っていたので、心配をかけちゃいました。
テントで着替えて、15:30から会場をぶらぶら歩きしながら、父に報告のメールを送信。
焼きそばを食べて、朝に食べ損ねたお餅も1個食べ、大磯プリンスを横切ってシャトルバス乗り場に行こうとしたら、「ご宿泊のお客様ですか?」と、ガードマンに阻まれる。仕方がないので遠回りしてシャトルバス乗り場に向かう。
平塚の温泉でリラックス
大磯行きは時間がかかるというアナウンスだったので、二宮までのバスを待ち、16:25発の電車に乗り、16:46平塚着。
17:00、前から調べてあった「太古の湯」という温泉へ。インターネット割引で、何時間いても1050円! マッサージの予約が混んでいるとのことだったけど、すぐならOKと言われ、17:10から30分のマッサージをしてもらう5分サービスしてくださって、2835円。
温泉、サウナとのんびり過ごして、19時から「今日の定食」ハンバーグ&アジフライ(1050円)をがっつり食べる。その後も温泉で汗を流し、結局5時間も滞在することに。
21:47に出て21:55発の電車に乗り、22:15に父から「すごいよ」のメールをもらって嬉しくなる。23時前に帰宅。
ガーミンの記録をパソコンに保存して、J-COMのダイジェストを30分見る。目標を達成できて、大満足で深夜0時に眠りについた。
サブ3.5の次なる目標は国際資格!
レースの振り返り
今回も途中一度もトイレに行かず、フードの給食もしなかった。おむすびが有名らしいけど、サブ3.5の人で食べている人はいるんだろうか。アミノバイタルの顆粒は1個で十分。というより、いつも飲んでいる小さめのを持つことにする。
今回は飴を食べる余裕がなかった。
前回は江の島を眺めたり、応援のフラダンスをチラ見したりできたけど、今回は前を走るランナーたちばかり見ていて、景色はまるで目に入らなかった。
4時間も走るんだから何を考えようかなと思っていたけど、千葉ちゃんのス~シ、ス~シ、というご褒美ご飯を想像することもせずに、純粋に走ることや効率的な姿勢についてばかりを考えていた。
1km5分をきるペースで42kmを走れるなんて思っていなかった。ゴール前2kmの最後のふんばりがなかったら、サブ3.5は達成できなかったと思う。
体調もよく、天気もほどよくて、今日頑張らなかったらいつ頑張るんだという気持ちになれた。
トレーニング期間の反省点
本格的な故障こそなかったけれど、相変わらずの貧血だし、足首の腱鞘炎で足の甲が腫れるという経験も。異様な食欲で、体重が増えすぎちゃうのをきちんとコントロールしないといけない。
フリーの仕事だけではなく、勤めだして思うように走る時間をとれないので、そのリズムも作らないと。
貧血と腹痛を止めるために子宮摘出手術をしたほうがいいのかなあ。
足が遅いので、スピード練習を取り入れないと、3時間15分の国際ランナーには手が届かない。
チームの練習で引っ張ってもらえば達成できるのかな。
どこまでがんばれるかわからないから、ランニングをしているってカミングアウトすることが照れくさくて、いままでひとりで走ってきたけど、そろそろ励ましあえる仲間を見つけてもいい時期かな。ええかっこしいなのが、いいほうに転ぶといいけど。
今回は前回よりも筋肉痛がずっと少なくて、翌日は筋肉痛のなか、勤務をこなし、2日後は多少の筋肉痛で風邪気味、3日目には筋肉痛がなかった! でも、喉が痛んだのは風邪のせい?
五反田の鍼&スポーツマッサージの先生にも報告に行かなくちゃ。
せっかくなら目標は大きく、公認レースで国際資格を。
逗子の陸連登録をして、板橋シティのフルマラソンに申し込むことにする。
まとめ
ゴール後は温泉とマッサージとおいしいごはんで身体を癒しましょう。翌日の疲れが全然違います!
平塚の「太古の湯byグリーンサウナ」は施設老朽化のため、令和2年5月6日をもって閉店されるそうです。何度もお世話になったのに、残念です。
岩本能史さんの『非常識マラソンメソッド』(ソフトバンク新書)で目指したサブ3.5もいよいよ終了です。ベストを更新できると、次のレースへのモチベーションも高まります。気持ちの熱いうちに新たな目標を定めて、どのレースにエントリーするか決めましょう。