岩本能史さんが絶賛されているというブランドOn(オン)。2010年にスイスで誕生したブランドで、世界レベルのトップアスリートから高い評価と支持を得ています。
昨年11月にはロジャー・フェデラーが共同起業家としてOnに加入しました。
Onにがぜん興味が湧き、まずは初代クラウドを試し買いしました!
レースのないいまの楽しみは、新しいシューズを試すこと。シューズに関して、これまで超保守的でしたが、お気に入りだったブランド以外も積極的にチャレンジします。
この記事を書いている私は、サブ4、サブ3.5をアシックスのシューズで達成。
一番最近のレースでは、ナイキのズームフライ フライニットを履いて3時間39分でゴールしました。
岩本能史さん絶賛のOn。名作の初代Cloud【レビュー】
薄底のアシックスから厚底のナイキへ
2011年にランニングを始めてから、シューズはほとんどアシックスを履いています。
岩本さんの影響でアディダスを買ったこともあるけれど、レースはアシックス一辺倒でした。
2017年10月にはアシックスのストアで4足まとめ買い。その年のレースもターサージャパンで走りました。
そんな心境が変化したのは、やはりナイキの厚底ブームからです。
2018年2月、東京マラソンで16年ぶりに日本新記録を出した設楽悠太さん、8か月後のシカゴマラソンで記録を塗り替えた大迫傑さんが履いていたのがナイキの厚底でした。
ナイキの靴は幅が狭いという印象でしたが、設楽さんの足幅は狭く、大迫さんの足幅は広い。
でも2人は市販モデルを履いて快挙を成し遂げました。
「ナイキは、足幅を選ばない」というコピーに、「私も欲しい!」と思いました。
でも、ヴェイパーフライは市民ランナーには価格が高すぎるし、履く人を選ぶという情報もあります。
結局、2019年の金哲彦さんのランニングキャンプで参加者の女性ランナーに教えてもらったナイキのズームフライ フライニットを購入。
最初から足になじんで走りやすく、12月のレースではサードベストの3時間39分でゴールできました。
クールで高機能なブランドOn
レースには厚底か薄底かと考えてあれこれ検索していたとき、「ランニングシューズは初心者でも薄底がいい」と薄底シューズ論を主張されていた岩本能史さんがOn(オン)を絶賛されていることを知りました。
私がサブ3.5を実現できたのは、なんといっても岩本さんの数々の書籍のおかげです。Onにがぜん興味が湧きました。
Onはランニングセンセーションの革新を目指して、2010年にスイスのアルプスで創設されたブランドです。
Onのシューズの特徴はソフトな着地と爆発的な蹴り出し=「雲の上の走り」。その実現のために開発を重ね、クッション性と衝撃保護に秀でた「CloudTec (クラウドテック)」という特許技術が誕生しました。
スタートから10年、50か国を超える国で700万人以上のランナーに履かれています。
Onの初代Cloudを試し買い
実は2019年にインスタを始めてから、ランニングシューズっぽくないおしゃれなデザインが気になっていたOn。
買うときに悩ましいのが、Onのシューズはサブ3向け・サブ3.5向け・サブ4向けといったタイムによるレベル分けがされていないところ。
他のメーカーなら、目標や現状レベルに応じて靴を選びやすいけれど、Onはシューズごとの想定タイムが設定されていないのです。
初めてのブランドなので公式サイトで買うにはサイズ感がわからなすぎる、モデルごとにどういう型の違いがあるかも掴めない、かといって、大型専門店で片っ端から試し履きをするのもコロナ禍で気がひける、と思っていました。
ショップで最初に目にとまったのがCloud Waterproof (クラウド ウォータープルーフ)。梅雨時期にぴったりだと、キュンときました。
でも、Waterproofはサイズがなく、Cloudを試し履きしたらけっこう幅がタイトです。
足のサイズは22.5cm、普段の靴は23cm、ランニングシューズは23.5cmというのがスタンダードですが、Onは23.5cmでもキツいかも。
24cmを履いてみたら幅はあうけど、ゴム紐のシューレースのせいか、するりと脱げそうな気がします。
取り寄せてもらうか迷っていて、旧モデルのセールに目が留まりました。安い!
初めてなので、Onの名を世に広めた名作だという初代Cloudでサイズ感を試すことにしました。
Onの旧モデルは、公式サイトでは「The On Classics」として販売されています(在庫限り)。
初代Cloudで走ってみたら
購入3日後に5時起きして、ヒルリピートでCloudデビューです。
サイズ感
これまでアシックス、アディダスと、ほぼ23.5cmを履いてきました。ナイキは24cmですが、Onはサイトで確認した通り、23.5cmで大丈夫でした。
ゴム紐のおかげなのか、心配していた幅が全然気になりません。足幅が狭い人は逆に、ゴム紐だとかかとが浮いたりするのかも。
On独自開発のイージーエントリーシューレースシステム、脱ぎ履きしやすさは感動ものです。
クッション性
クッション性はあります。ソールの見た目の印象から、もっとクッション性が高くて弾むようなイメージでしたが、意外としっかり硬いという印象です。
反発力
想像したような反発力は感じませんでした。ナイキのズームフライ フライニットを履いたときのような「速く走れそう!」という衝撃はありません。
トレーニングの設定タイムより自然といいタイムが出たので、実感はないのに楽に走らせてもらった感じです。
フィット感
ウォームアップで3km走ってから、ヒルリピートのダッシュを始めるときには、ゴム紐のことはまるで頭になく、気持ちよく走りました。
Cloudにはイージーエントリーシューレースシステム以外にも、シューレースが付属されています。
真剣に走るときは通常の靴ひもにかえるようにとショップでいわれたけれど、ゴム紐でもかかとはしっかりホールドされています。
2回目に履いたときは、土踏まずのアーチに吸いつくようになじんで、初めてのときよりフィット感が増したような感覚でした。
安定性
ソールに設置された輪切りのゴムホースのようなパーツが接地の衝撃吸収とバネのような蹴り出しを担っています。中空のブロックでも、ぐにゃりとつぶれるようなこともなく、安定感があるクッションシステムです。
軽さ
重量190g(レディース24.0cmの場合)と軽量です。見た目より手に持ってみると軽いと感じます。履いたときには「軽い!」という感じはしませんでした。
ソール
「Onあるある」だそうですが、クラウドテックの溝に大きな石がしっかり挟まっていて、この状態でどのくらい走っていたのかと驚きました。
走行時に違和感を感じたり、音で気づいたりするそうですが、素早く隙間に埋め込まれたのか、私は全然気づかなかったのが逆にすごいかも。
2回目に履いたときは、両足に挟まっていました。もし、レースの途中で気づいたり、感触に違和感をもったりしたら、やっぱり気になるだろうなと思います。
でも、すでに、石が挟まりにくい形状のソールに改良されているそうですね。
まとめ
OnデビューとなったCloudはナイキのズームフライ フライニットのような驚きはなかったのですが、ずっと走っていたくなるような走行感が楽しめました。
ゴム紐なので脱ぎ履きしやすく、旅行に履くのにぴったりです。
すぐに2足目が欲しくなるような魅力に満ちていて、さっそくCloudflow(クラウドフロー)の新型モデルを購入しました。