スピード走に使う新しいシューズが欲しい! と、ずっと思っていました。
フルマラソンにおけるサブ3.5〜4目標で2019年9月に購入したナイキの「ズームフライ フライニット」一択だったからです。
気になるブランドは、やっぱりナイキ。
「ズームX ヴェイパーフライ ネクスト%」や「エアズーム アルファフライ ネクスト%」にも惹かれるけれど、私には履きこなせないかも。現実的には「ペガサス」シリーズか「ズーム フライ3」?
リアルレースのないときだけど、サブ4レベルの維持をシューズに手助けして欲しくて、いまさらだけどセール価格になった「ナイキ ズーム フライ3」を選びました。
今回は「ナイキ ズーム フライ3」のサイズ感や走行感など、詳しくご紹介します!
この記事を書いている私は、サブ4、サブ3.5をアシックスのシューズで達成。
2019年12月のレースでは、ナイキの「ズームフライ フライニット」を履いて3時間39分でゴールしました。
その後、OnやHOKA、ワークマン、オールバーズのランニングシューズも履いています。
Nikeの厚底第3世代「ナイキ ズーム フライ3」【レビュー】
2017年以降、世界の主要なレースで厚底トレンドをリードしてきたナイキのシューズ。
2019年に第3世代とした誕生した「ナイキ ズームX ヴェイパーフライ ネクスト%」と同時に発表されたのが「ナイキ ズーム フライ3」です。
カーボンファイバープレートを搭載した高い推進力とナイキリアクトフォームの耐久性を実現し、レースにもトレーニングにも大活躍のモデルです。
仕様
- オフセット:9.5mm (前足部22mm、ヒール31.5mm)
- 重量:227g (ウィメンズサイズ25cm)
- カラー:オーロラグリーン/クロリンブルー/ホワイト/ブラック/ブライトマンゴー/ライトジトロン/パープルパルス/メタリックシルバー/レーサーブルー/サイバー/ダークスモークグレー/メタリックピューター/サミットホワイト/アイスドライラック/ライトバイオレット/ピスタチオフロスト/ノーブルレッド/ピンクブラストなど
- 販売価格:¥17,600(税込)
- 原産地:ベトナム
サイズ感
普段の靴のサイズは23cmですが、ランニングシューズのサイズは大抵23.5cm(W6.5)。
ただ、ナイキは細身なので、第2世代の「ズームフライ フライニット」同様、24cmにしました。
一番左のナイキ「ズームフライ フライニット」24cmに比べて、右隣のナイキ「ズームフライ3」24cmはだいぶ大きい!
右の3足、オールバーズ「ツリーダッシャー」、ホカオネオネ「クリフトン6」、オン「クラウドフライヤー」はいずれも23.5cmです。
こうやって比べると、24cmの「ズームフライ フライニット」がずいぶん小さく見えます。
クッション性
従来モデルよりも厚くなったフルレングスのミッドソールには、「ナイキ リアクト」を使用。
後ろから見ると厚みの違いがよくわかります。
柔軟で弾力性にすぐれたミッドソールと軽量で耐久性に優れたフォームが、クッション性と反発力を両立しています。
オールバーズ「ツリーダッシャー」とソールの厚みは同じくらいです。
インソールは簡単に取り外せます。ごく普通のウレタンで、特別な厚みもありません。
反発力
ナイキリアクトフォームに挟まれた、超軽量で頑丈なカーボンファイバー製プレートが収縮または膨張してストライドの柔軟性を高め、推進力をサポートします。
前モデルより足へのプロテクションが強化。
長距離を走っても高反発のクッショニングが持続する、耐久性に優れたシューズです。
フィット感
ヴェイパーウィーブ素材から作られた透明なアッパーとアーチ状のバンドになったシューレースがともに機能して、甲まわりにかかる圧力を軽減しつつ、靴下のようにぴったり足にフィットします。
かかと部分が反り返り、足首に接触しない角度をつけたデザインで、アキレス腱の圧迫を軽減。
インナースリーブとローカットの履き口が足にフィットします。
安定性
リアクトフォームを100%使用し、バウンドと安定感を感じながら走れます。
前モデルより、ソールは幅広設計です。
オールバーズ「ツリーダッシャー」に比べると、ソールの幅がずいぶん違うことがわかります。
そうとう背が高く、長方形のイメージで、安定性はあまりよくなさそうに見えます。
ソール
前足部とヒールにラバーを配したアウトソール。
耐久性が強化されています。
前モデルとかかと部のラバーパーツのデザインが変わり、前足部の刻みが深くなりました。
アウトソールのグリップ力が増しています。
軽さ
公式サイトでは重量は227g (ウィメンズサイズ25cm)。実測した重さは217g(ウィメンズサイズ24cm)です。
第2世代の「ズームフライ フライニット」(24cm)は189gです。
ちなみに、Onの「Cloud」は183g(23.5cm)、「Cloudflow」は198g(23.5cm)、「Cloudflyer Waterproof」は245g(24.0cm)、HOKAの「CLIFTON6」は202g(23.5cm)です。
「ズームフライ3」が「Cloudflyer Waterproof」の次に重いことになりますが、「CLIFTON6」の方がゴツく感じます。
配送および返品
Nikeメンバーは送料無料。
Nike.com、NIKEアプリ、Nike 直営店で購入されたNikeの商品は、⼀部の商品を除き、30⽇以内であれば未使⽤品に限り返品できます。
外装(元袋)・シューズボックス・商品タグ・付属品(アクセサリーなど)等、同梱物をすべて揃えて、到着時と同等状態で返品することが条件です。
「ズームフライ3」で走ってみたら
レース用の新しいシューズが欲しいけど、しばらくレースもないし、購入するか迷いつつ、アルペンでズームフライ3が安くなっていたので、2021年5月19日に注文しました。
テンポネクスト%ではなくズームフライ3にしたのは、定価1万7,600円がセールで7,680円になっていたからです。安い!
中1日、5月21日に届きました。
サイズは前モデル同様24cm。
5.00km(5’55”) スピードリピート4’12”/km【2021/5/25】
Garminコーチのハーフマラソンに向けた20週間のワークアウトスケジュールを実施中。
トレーニングメニュー「4’53”〜5’11”で30秒、リカバー30秒のセットを10回」のスピードリピートで、ナイキの「ズームフライ3」デビューです。
「ズームフライ フライニット」のアッパーには伸縮性があって、スルッと履きやすく、足を包み込むようなやさしい履き心地なのに比べ、履きやすい印象はありません。
なのに、足を入れてみたら、はっきりゆるい。
かかとに隙間が空いていて、抜けてしまいそうです。
走ったらフィットするのかもしれないと思い、走ってみることにしました。
まずはウォームアップ1.61kmを走り出したら、弾むようで気持ちいいけれど、かかとが抜けるような感じがします。
靴のサイズを23.5cmではなく24cmにしたせいなのか、靴紐が緩すぎたのか……。
スピードリピート1本目は4’11”で、「ズームフライ フライニット」で走った前回1本目の3’59”より遅い。ズムフラを履いたら自然に速くなると期待していたけれど、そんなに甘くないようです。
3本目の4’03”が最高で、結局1本もキロ4分切れず、ワークアウトのインターバルの平均ペースは4’12”でした。スピードリピート14回中、平均4’12” はセカンドベストで、悪くありません。
心拍数はゾーン3と4で79%、平均ストライドは1.06mで、先週より効率UPしたのはズムフラ効果かもしれません。
5.00kmの平均ペースは5’55”でした。
前モデルは最初に履いたときから前方へ跳ねるような推進力が感じられて、しっくりフィットしたのに、今回はサイズがあっていない気がします。
「ハーフサイズ下げて、23.5cmにすればよかったかも……」と思い、アルペンのサイトに「サイズ交換1回無料」と書いてあったのでメールで問い合わせてみたら、外箱も含め、そのまま売れる状態で返品しないといけないとのこと。
箱には猫が寝てしまったし、外を走ってしまった後は交換してくれないそうです。
以前、ナイキのサイトで購入したときは、外を走っても交換してくれたけど、いまは「30⽇以内であれば未使⽤品に限り返品できる」とか。
インスタのフォロワーの方に「ズムフラ3はかかとが抜けやすいので、2段ハトメにシューレースを通すといい」と教えてもらいました。
シューレースの締め方を変えることで、甲の部分を締められます。
かかとは緩いくらいだから、擦れることはありません。
21.1km(5’27”) ハーフマラソンレース【2021/5/29】
5月29日は ハーフマラソンレースに設定した日。2時間切り(1時間56分)を目標タイムとして、1月13日から4か月半にわたってGarminコーチの20週メニューに取り組んできました。
まだ一度しか履いていないナイキのズームフライ3でハーフを走ることに。
あいかわらず前モデルの「ズームフライ フライニット」より履きにくいし、靴紐をきっちり調整したのに、歩き出すとやはり踵が抜けます。
キロ5’30”のイーブンで、信号以外はノンストップで走ろうと意気込んで9時にスタートしたのに、2km過ぎから向かい風をまともに受けて、早くも心が萎えます。
足が重いのはシューズが私にあってないから? 朝食抜きのガス欠のせい? もしかして寝不足で疲れてる? 気温も上がってきたな〜、踵はあいかわらず緩いけど、そのうちフィットするのかしら?
江の島を通り越した7km過ぎから風の影響を受けなくなり、気温も落ち着いてきて、ちょっとがんばる意欲が湧いてきます。
江の島から先は追い風になるゾーンもあったけど、ノンストップとはいかず、信号以外でも休みながら、21.1kmを1時間54分55秒、 5’27”/kmペースで完走しました。
ズムフラ3、長い距離の方が足に馴染む気がしました。
25.17km(5’45”) 月例湘南マラソン5kmレース【2021/6/6】
久しぶりに月例湘南マラソンに参加して、5kmを走ることにしました。
暑くも寒くもないシャワーランで呼吸しやすく、信号も止まらずに会場までの往路10.07kmをキロ5’43”ペースで到着。
月例湘南マラソン5kmレースの最初の1kmはキロ4’58”です。
「もしかして久しぶりにキロ5分切って5kmいけるかも」と思ったのが甘くて5’04”→5’08”→5’14”→5’29”とズルズル落ちて、平均は5’11”でした。
雨でもサーファーが溢れる江の島。
雨が激しくなってきました。
信号のタイミングがよくて稲村ヶ崎までノンストップ😳
復路10kmはキロ6’04”ペースで帰宅。
ズムフラ3のアッパーは半透明で軽量な素材で構成される2層構造。
「ズームフライ フライニット」よりも外部から水が浸入しづらいようで、靴下が濡れていなくてびっくり。
靴の中も濡れていません。
雨が降っても中が濡れにくいと、雨の日のレースで重宝しそうです。
かかとがゆるくて抜けそうなところが気になっていましたが、
雨に濡れたおかげか、サイズダウンして締まった感じがします。
14.1km(5’38”) 14kmJOG【2021/6/24】
鎌倉から逗子を超えて葉山のあじさい公園へ🏃♀️
第2世代モデルの「ズームフライ フライニット」とはサイズ感や走行感が違うと感じていましたが、「ゆるいなあ」と思っていたかかとのフィット感も気にならなくなり、14kmを楽しく走ることができました。
3km(4’59”) 月例湘南マラソン3kmレース【2021/8/1】
2か月ぶりに月例湘南マラソンに参加。
暑さで5kmや10kmレースは中止で3kmのみ。
平均ペースは4’59”、全体の64%も心拍数ゾーン5でがんばりました。
ゆるく感じていたフィット感、だんだん慣れてきて、速めのペースで走ってもかかとが抜けるような感覚はなくなってきました。
4.03km(5’39”) 4kmビルドアップ【2021/8/24】
材木座海岸から妙本寺へ。
JOGのラスト2kmをビルドアップしようと思ったけど、時間切れだったのでラスト1kmを500mずつ、「ちょいキツ」5’02”→「かなりキツい」4’16”ペースにあげました。
最近の短時間ビルドアップのなかで一番速いペースになったのは、距離が短いからか、ズムフラ3効果か……。
転がるような推進力はあまり感じられないけれど、ミッドソールが厚くてやわらかいため、クッション性がよく、自然にスピードアップできるようです。
まとめ
「ズームフライ3」でまだハーフ以上の距離を走っていないけれど、厚みを増してクッション性が強化されたミッドソールがフルマラソン後半の脚のダメージを救ってくれる気がします。
前モデルの「ズームフライ フライニット」は最初から推進力に魅了され、フルマラソンで着用することを楽しみにしていました。実際、2019年12月のレースではこのシューズを履いて3時間39分でゴールしました。
「ズームフライ3」は最初はサイズ感がしっくりこなかったけれど、履き慣れていくうちに「ハーフサイズダウンしなくてよかった」と思うようになりました。特にフルの後半に足がむくんだとしてもキツさを感じずにすみそうです。最後までスピードをサポートしてくれることに期待しています。
私はネットで注文してしまいましたが、できれば実際に履いてフィット感を確かめることをお勧めします。あるいは、ネットで購入したとしても、外で履く前に、家の中で十分に履き心地を試して、気になるなら交換してもらう方がいいでしょう。