マラソン初心者がサブ4を達成するために何を準備すればいいかを知りたい方へ。
「走るために、まず何から始めればいいのか」 「いい本があれば知りたい」「トレーニング方法がわからない」と、悩んでいませんか。
本記事では、初心者はどんな準備をして、どんな本を読み、どうトレーニングすればいいかを解説します。
この記事を書いている私は、陸上未経験の女性ランナーです。
試行錯誤しながら2011年に47歳でフルマラソンに初挑戦してサブ4を実現しました。
以来、9年(13回)継続中です。2012年にはサブ3.5を達成しました。
マラソン初心者がサブ4を達成するために準備すること
サブ4って何? そんな初心者にとっては、サブ4がどれだけすごいことなのか、実感を伴って理解することはできません。でも、実際に達成できるかどうかは別として、4時間未満でのフルマラソン完走は、目標にしたい素晴らしい記録に間違いありません。
マラソン初心者がフルマラソンでサブ4を無理なく達成するために、まず何から始めればいいのかをまとめました。
初心者はウォーキングからスタート!
いきなり走り始めずに、まずはウォーキングから始めます。いままで運動していないのに急に走っては負荷が高すぎるからです。
私は最初のうちはただ走りっぱなしでしたが、ジョギング教室でウォーミングアップやクールダウンの大切さを教えてもらい、ジョグやウォーキングを繰り返してランニングの習慣化を目指しました。
【ウォーミングアップ】ラジオ体操でもいいので5分ほどの準備運動
【ウォーキング】運動しているという意識を持って、正しい姿勢を保って歩く
【ジョグ】歩いている人を追い越さないように、ゆっくりとしたスピードで
【クールダウン】ゆっくり呼吸を整えて5分ほどストレッチ
「ウォーキング10分とジョグ15分を2回繰り返し、トータル1時間のメニューで、1週間に2~3日、1か月に10日ほど、距離は気にせずに体を動かし、運動を習慣化します。
自分にあったシューズを選んでもらう
自分の足にあった正しいサイズのランニングシューズは絶対に必要です。あっていないと故障やケガにつながるからです。
私はランニング用ではないナイキの靴を4足持っていたので、その靴で走っていたのですが、調子がよいのに練習中に転倒してしまったことで、靴を見直すきっかけになりました。専門店に持参して見てもらったところ、4足とも小さすぎるとのことでショックを受け、すぐにシューズとインソールを2セット注文しました。
走力と目標にあった正しいサイズのシューズをプロに選んでもらうと安心です。連続して履くと傷みやすいので、2足買って交互に履くのがお勧めです。私の場合、スピード練習用の底の薄めのものと長距離走用の底の厚めのもので、どちらもアシックスのシューズでした。
時計はレースの1か月ほど前にガーミンを買いました。その頃は心拍計がついているものは高かったので、1万円くらいのエントリーモデルにしました。
初心者には複雑な機能は必要ないので、シンプルなモデルでいいと思います。
女子にはスポーツブラや小さなポーチ、日焼け対策のキャップ、アームカバー、サングラスなども必須です。
スポーツブラは最初はやっぱりワコールのCW−Xが安心。ポーチはシンプルな【SPIBELT スパイベルト】 にしました。
ワークマンには手軽な機能性ウエアがありますし、ゼビオなどでも購入できます。
マラソン関連本を読む
マラソンのエッセイや挑戦ルポなどを読んで、モチベーションを上げましょう。他の人がどんなふうにレースにチャレンジしているかを知ると、やる気がグングン湧いてきます。
私が最初に読んだのは、漫画家のたかぎなおこさんの コミックエッセイ 『マラソン1年生』 (メディアファクトリー) 。
無理しないで、楽しみながら、「完走」が無理でも、「制限時間内のゴール」を目指したいなあと思っていた頃に、地元のジョギング教室の参加者が「読むといいよ」と貸してくれました。
グルメランと旅ランが楽しそうで、こんな世界があるんだなあとワクワクしたことを覚えています。私も友だちと一緒に走りたくなって何人か誘いましたが、残念ながら誰もランニングを始めてくれませんでした。
10kmのファンランにも慣れてきたころに、少し距離を延ばしてハーフの距離を走ってみようと試みて、20km地点でスノボの逆エッジのように大転倒したことがあります。一瞬、何が起こったのか、わかりませんでした。左手の甲と肩から流血しつつ、ハーフのタイムを計り通そうとして再度転倒、今度は胸から空中に飛びました。
「絶好調なのに転んだ理由」を究明すべく、マラソン関係の書籍を10冊ほど読んでみて、筋力がないのにランナーズハイでペースを上げ過ぎ、隆起したアスファルトに足をとられたのかなと思い至りました。ただ楽しく走っているだけでは強くなれず、負荷をかけることが大事という教訓も得ました。
いまも残る左手の甲の傷を見るたびに、あのまま快適ランニングを続けていたらサブ4は達成できなかったと思います。
本を読んで気になる言葉や印象的なフレーズはどんどん書き出します。
例えば、シドニーオリンピック金メダリスト、「Qちゃん」こと高橋尚子さんは、下り坂ではコロコロと転がる小石のイメージで、「私は小石。私は小石」と唱えながら走っていたそうです。いいと思ったことで取り入れられそうなものは、どんどん採用しましょう。私も下り坂では、「私は小石、転がる小石」と唱えています。
モチベーションを維持しながらトレーニングする
いつでも走れるようにコース設定
アプリや時計を使って距離を計測し、気持ちのよい練習コースをいくつか設定します。
10〜12月のフルマラソンシーズに向けて、暑い夏もトレーニングをしなければなりません。夏ならではの日かげがあるコースを探しましょう。近くに小さめの山があるなら、トレイルランができます。
長距離を走るときには、水が飲める公園なども見つけておくと便利です。
雨を避けるためのトンネル、アップダウンのある坂道コースなど、いろいろなバリエーションを持っておくと、その日の気候や練習メニューに応じて、コースを選ぶことができます。
トレーニングバイブル本を決めて実施
レース前3か月からは、プロのメニューを忠実にトレースします。
私が選んだのは、金哲彦さんの『金哲彦のマラソン練習法がわかる本』(実業之日本社)に掲載されていた「目指せ、サブ4」の練習メニューでした。99日前から日付を書き込み、メニュー通りに取り組みます。
メニューに沿って、やり始めたら変更しないことが大事です。天候や体調を理由にして、いつでも自由にメニューを変えていいと思うと、意志が弱くなり、メニューをこなせません。
設定のスピードはクリアできなくても、距離や時間などは死守しましょう。
メニュー通りにこなしていれば、やりきったという事実が心のよりどころになりますが、抜けがあると「あのとき、あれをやらなかったから」と、ビハインドな弱気になってしまうかもしれません。スタート地点で「これだけやった」と自信を持って胸を張れるように継続することがポイントです。
私はランが休みの日には、登山やテニス、ダンスレッスンで、身体を動かしました。
ランイベントに積極的に参加する
出場するレース関連のイベントがあったら、どんどん参加しましょう。プロのコーチの指導やアドバイスはためになります。
私も湘南国際マラソン関連の無料イベントにたくさん参加しました。初めて会う参加者と、いつもと違う場所を走ると刺激になります。
「走っていると右手が痺れる」と千葉真子さんに相談したとき、ランニングフォームをチラッと見ただけで、「身体を右に傾けないように」とアドバイスしてくださいました。いつもバッグを左側に持つので、体が自然に右に傾いていたようです。
また、湘南ベルマーレスポーツクラブのヘッドコーチ中島靖弘さんからは「前腿に頼る空気椅子の走りにならないよう腰高に」と教えていただきました。ランニングアドバイザー市河麻由美さんからは「ジーンズのファスナーをあげるときのように、腹筋をギュッと固めて前傾するように」。
アドバイスは人それぞれ違いますが、いろいろな人に聞くことで選択肢が広がります。股関節を痛くなくす方法を教えてもらったり、ネックレスをもらったり、各種体験イベントはいいことづくめでした。最近は有料になっているイベントも多いようで残念ですが、これはと思うものがあったら積極的に参加して、アドバイスをもらうといいと思います。
白樺リゾート 池の平ホテルで開催されるランニングキャンプなどに参加しても役に立ちます。
まとめ
いざ走ろうと思っても、何から始めたらいいかわからない人は、揃えるべきグッズや正しいフォーム、準備運動などについて、わかりやすく書かれた入門編の本を読んでみてください。
そして、ウォーキングから始めて、目標レースの3か月前になったら、これ! と定めた書籍の練習法を実践します。きちんと練習を継続することで、自信がつきます。
私のような50歳目前の素人でも、プロのトレーニングメニューをトレースして、サブ4を実現できました。
「走ってみたいけど、自分にできるかな」と不安をもつ人は多いと思いますが、陸上未経験の素人でも強く願えば『人生一度きりの初フル☆サブ4デビュー』も夢ではありません。挑戦してみましょう!