フルマラソンでサブ4を目指す方へ。
「実際に書籍のトレーニングメニューをトレースして、ちゃんと結果は出たのかな?」「金哲彦さんのプランで、サブ4を達成できた?」と気になっていませんか。
3か月間、トレーニングして迎えたレース当日のルポ前半戦をお届けします!
この記事を書いている私は、2011年11月3日の湘南国際マラソンでサブ4を達成するために、金哲彦さんの書籍『金哲彦のマラソン練習法がわかる本』(実業之日本社)の指導通りに3か月のトレーニングを積み、レースに臨みました。
レース当日、スタート前の食事や準備
レース当日はソワソワと落ちつかないもの。初めてのフルマラソンなら、なおさらです。
「フルマラソンの当日、レース前に何か気をつけたほうがいいことってあるのかな」「練習の成果をしっかり発揮するコツは?」と不安でいっぱいだと思います。
当日の朝は時間に余裕を持って行動することが大切です。トイレにもしっかり行きましょう! あとは、これまでがんばってきた練習は裏切らない、と自分を信じて走るだけです。
初フルマラソン当日の天気は晴れ、気温22度、体調良好。ただし、左脚股関節痛は治らず、痛み止めを飲んで出走しました。
2011年11月3日 湘南国際マラソン当日
スタート4時間前に朝食をとり、会場には2時間前に
4:00起床。
昨晩は8時過ぎに眠ったので、快適に目覚める。
といっても、21時過ぎに夫が帰ってきたときに目を覚まし、その後、0時ごろにまた起きてしまったので、眠りが浅かったかも。
いつも通り常温の水を一杯飲んで、鉄剤を流し込む。サプリも食べる。熱いシャワーを浴びてから、猫にご飯。
以前、水膨れができた左脚の薬指と小指に絆創膏を貼ってから、足首や膝をテーピング。肝心の左膝の途中でテープがなくなってしまう。バランスが悪いのですべて剥がそうかとも思ったけど、けっこうな長さを使ったので、もったいなくてそのままに。
パワーテープ を気休めに身体のあちこちに貼ってから、足や脇などにワセリンを塗って着替え。あらかじめウエアにゼッケンをつけてあるため、非常に着にくい。
5:00朝食。
大好きなパン屋さん「ブレドール」のパン2個+お餅2個。ヨーグルトと野菜ジュース。3日ぶりのコーヒー(カフェイン)。
左脚の付け根が痛むので、痛み止めと胃薬も。
5:35東逗子駅出発。
チップをつけた本番シューズを履いて、いざ出陣。電車に遅れそうなので小走りで東逗子駅へ。なんとか予定の5:40発に滑り込みセーフ。
夫にもらった招き猫ストラップのお守りをウエアのポケットのファスナーにつける。
5:59大船駅着。
トイレへ立ち寄る。ガラガラ。大船駅のホームは人であふれているかと思ったが、大会推奨に従ってスタート2時間半前に最寄り駅着という早めの時間に行動しているせいか、そうでもなかった。
6:04大船駅発。
電車はさすがに混んでいて、座れず。ランナーばかりかと思ったら、途中で降りる人も(あたりまえ?)。
6:35大磯駅着。
電車が10分遅れて到着。二宮まで乗っていく人も多数。改札を通り抜けるのに10分と案内にあったが、もっとスムーズに通過。駅の外にあるトイレへ。
6:40大磯プリンスへ。
有料路線バスの列がすごかったので、当初の予定通り会場まで歩くことに。後で聞いたところによると、バスはどんどん来たそうなので、待てばよかったかも。
沿道に案内のボランティアの方々がずらりと並ぶ。最初のひとり、年配の女性に「おはようございます! 行ってらっしゃい、がんばって」と声をかけてもらい、初フルの緊張なのか、ふいに涙ぐんでしまう。どこまで涙腺が緩いのかと、我ながら驚いた。
道すがら、見事なコスモス畑の写真を1枚撮影。
7:15 大磯プリンス着。
35分歩いて会場に到着。30分くらいのウォーキングならウォーミングアップになっていいかな、くらいに軽く考えていたが、リュックが重く、途中で肩が凝ってきてしまい、歩くべきじゃなかったな~と後悔。
本番ウエアの上に防寒服、上着と着ていたせいで、脇に汗をかいていてビックリ。11月なのに。
応援の人は9時まで会場に入れないはずだが、どうみてもランナーではない大勢の人たちが、会場内にビニールシートをひいてピクニック気分で盛り上がっている。
7:20クリームあんパンを食べる。
女性テントで着替えてから、外に出て「ブレドール」のパンを食べる。父の応援メールにお礼の返信。
7:50バナナを食べる。
ストレッチをしながら、時間が経つのを待って、バナナを捕給。荷物を預けて、トイレに行ったら大混雑! 30分くらい並ぶ。会場についてすぐ、着替える前にもう一度、行くべきだったと反省。
整列開始の8:00にはスタートの列に並ぼうと思っていたが、全然無理。
8:30整列。
列に並ぶ途中でアミノバイタル スーパースポーツを食べて、ゴミ箱に捨ててから、フィニッシュゲートの下のE列に並ぶ。案内ではEの左にD、右にFが並んでいるはずなのに、なぜか左はF列で右がG列。8:35移動のはずが全く動く気配なし。小さいスペースでストレッチをしながら待つ。
予報では9時に21℃、12時に24℃という快晴のはずだったが、曇天でほっとする。
補給用に持ったのは、アミノバイタル スーパースポーツ1個、アミノバイタル顆粒3個+予備1個、飴10個(塩飴2、塩タブレット2、氷砂糖2、はちみつ飴2、梅飴2)。塩あめをなめながら待つ。
スタート〜20kmはオーバーペースに注意!
9:00スタート時刻
フィニッシュゲートの下から動かないまま9時の号砲を迎える。スクリーンにトップの選手たちのスタートが映し出され、周りのみんなも歓声をあげて見送る。
時計をストップウォッチモードにしてしまっていたため時刻がわからないまま、他人事のようにスクリーンの選手たちを眺めていると、ようやく動き出す気配。最初は歩いて移動していたが、西湘バイパスに出るずっと手前から走り出すことに。
「このまま走ってスタートするの~?」「あのずっと先のほうがスタートラインじゃない?」「歩いて行ってもいいのかな?」などと、みんな口々に不安そう。「いまスタートできるのはEとFです。Gの方はまだお待ちください」とアナウンス。EとFはごっちゃにスタートした模様。
9:16スタート
「ここがスタートラインですよ~」と徳光さんがスタート台からアナウンス。
スタート手前でシューズのひもを締め直して、止まることなく走ったままスタートラインを通過。走り始めの地点は、友だち同士で話しながら並走しているグループなどがいて、とにかく混んでいて前に進めない。
端から追い抜こうとすると、撮影ポイントで減速してポーズをとるランナーが多く、つっかえる。撮影ポイントは40か所もあったとか。道の両側で撮影しているので、真ん中を走るしかないが、そうすると横並びランナーに阻まれてしまう。
いけないと思いつつ、右へ左へついジグザグに走ってしまう。でも、エントリー時の申告タイムは5時間くらいで、というアドバイスを知人からもらっていなければ、EどころかGスタートだったことを思えば、贅沢は言えない。
3km初給水
こんなに暑いのだから脱水症状を防ぐために、喉が渇いていなくてもすべての給水ポイントでゲータレードを口にしようと決めていたので、ゲータレードか水かよくわからないまま、テーブルの先のほうのコップをとる。
パンフレットに掲載されていた去年の写真では、ゲータレードは透明のプラスチックのコップだったような気がするが、今年は水もゲータレードも紙コップのようで、区別がつかない。去年もそうだったのだろうか。
あまりに大混雑していて、動きながら給水すると、コップをゴミ箱に捨てに戻るのが不可能のような気がして、給水ポイントで立ち止まって給水し、コップをその場で捨てる。
結局、すべての給水ポイントで立ち止まったまま給水することになってしまったので、このタイムロスが次の課題。走りながら飲めるように、よこはま月例でせっかく練習したのに。
5kmラップ タイム28:49.9 平均ペース5:45.98
ラッシュをようやく抜けたと思ったら、4km地点でまたも大混雑。何かと思えば、4時間半のペースランナーの後ろの団子集団! そこを抜けて5kmのラップを確認したら、29分近くて真っ青。思わず「ちっ」と舌打ちしてしまう。
湘南国際マラソンのホームページで3時間52分予想タイムでシミュレーションした結果を思い出す。最初は思ったように走れないのでと10kmのラップが1時間を超えていて、途中20km過ぎから、10kmを50分ペースで行くことになっていた。
ベストでも10km50分なのに、後半にそんなこと絶対無理! 10km地点で1時間を超えてしまっていたらサブ4を達成できないと思い、過剰に上げすぎないように気をつけながらペースアップ。
10kmラップ タイム55:22.9 平均ペース5:18.6
平均ペースを30秒近くあげてしまった。10kmラップが予定通りの55分だったので、これ以上ペースアップしないように、「温存、温存」と唱えながら走る。
アミノバイタルの顆粒を飲む。
15kmラップ タイム1:22:00.2 平均ペース5:19.46
暖かいけれど、雲が覆っていて走りやすかった。ペースもちょうどいい感じ。
20kmラップ タイム1:48:30.8 平均ペース5:18.12
アミノバイタルの顆粒を飲む。
フォームの綺麗な人についていこうと周囲を見渡すが、余裕がないせいか発見できない。折り返したところで、往路の人が転倒!
「お姉さん、がんばって」という沿道の声援に励まされる。ミニーちゃんのコスプレの人が多い。帽子の上にキャラをつけている人も。自分が何分にスタートしたのかわかっていなかったので、ゴールまでに4時間のペースランナーに追いつくかなあと思いながら走る。
20km 1:50の予定だったので、2分の貯金。
まとめ
「少し寝不足だなあ」「トイレに行ったけど、すっきりしない」「脚の痛みがひかない」……、不安材料はいろいろあるものですが、「とにかく大丈夫!」と自分に言い聞かせましょう。走り出してしまえば、きっと忘れてしまいます。
初フルマラソンの場合、スタートの列は後ろの方だと思います。ペースの違う人が大量にいて走りにくく、気持ちが焦るかもしれません。
でも、そのおかげで無闇にオーバーペースになることを防げます。何事もポジティブに考えちゃった者勝ちです!