トップアスリートのみならず、市民ランナーの間でも、レースやトレーニングにおけるスポーツサングラスの着用率が増えています。
夏に向けて紫外線が強くなっている季節、目を守るためにランニングにはサングラスが欠かせません。
とはいうものの、OAKLEYやSWANS、Zoff、JINSなどのアイウェアのメーカー、NIKE、adidas、asicsといったスポーツメーカー、ユニクロなどのファッションブランドと、各種メーカーがスポーツサングラスを手がけ、さまざまなモデルが存在します。種類が多すぎて、何を基準にどれを選べばいいのか悩む人も多いと思います。
そもそもサングラスって必要? 選ぶ基準は? 寿命ってある? いまのおすすめは?
いろいろ考えて、リーズナブルなのにハイスペックなgoodrのサングラスを購入しました!
この記事を書いている私は長年、ランニングにはOAKLEYのサングラスを使っています。新しいサングラスが欲しくなって注目したのが goodrです。
ランニングにはスポーツサングラスが欠かせない
スポーツサングラス流行のきっかけ
高橋尚子さんが日本女子陸上界初となる金メダルを獲得した2000年シドニー五輪の女子マラソン。レースの終盤、サングラスを投げてスパートをかけ、ライバル選手を引き離した場面は印象的でした。
マラソン中継では「サングラスを取ってスパートの合図か!?」と解説されました。実は勝負所の30km付近で、頭をすっきりさせるためにサングラスを外したかった高橋さんは、その地点にいるはずの小出義雄監督を探したのに見当たらなかったとか。
2万円もする高価なサングラスを捨てたくなくて、34km地点の歩道にいた父親に回収してもらおうとサングラスを投げたら中継バイクに当たって戻ってきてしまったそう。
当時の心境を、「あの瞬間はよし行くぞ! じゃなく、ああショック!」だったと表現されていましたが、サングラスを投げようとライバルの一歩前に出たことが、結果的にスパートをかけた形になり、メダル獲得につながったそうです。
日本国民の多くが目にしたこのインパクトの大きなシーンが、スポーツサングラスが流行り始めたきっかけのひとつともいわれています。
ランニングの大敵は紫外線
「ランを楽しくする。」というコンセプトのもと、高橋尚子さんが実際にテストランを繰り返し、1年半の歳月を経てランニング用サングラス「Zoff Running with Q」を2013年に完成させたとき、高橋さんはランニング時に「光から目を守ること」の大切さについて語っています。
光から目を守ることもランナーにとって大切な心がけのひとつです。紫外線は目にも吸収されるので、健康美容の観点からもサングラスは欠かせません。それに、まぶしいと感じる状態が長く続くと目が疲れ、全身の疲れにもつながります。そうした事態を避けるとともに、雨やホコリを防ぐためにもサングラス着用をおすすめします。
紫外線はランニングの大敵です。
地上に届く紫外線には、「紫外線A波(UVA)」と「紫外線B波(UVB)」の2種類があります。
UVAは地表に届く全紫外線のうち約95%を占め、シミ、シワやたるみといった肌の老化現象(光老化)を引き起こすと考えられています。
UVBは全紫外線の約5%を占め、サンバーンやサンタンをおこして、シミやソバカスの原因にもなります。
紫外線は眼精疲労をもたらすだけでなく、目から入るとメラニンが形成され、肌が黒くなってしまいます。日焼け止めのクリームを塗るだけでは日焼けを防げません。
スポーツサングラスをかければ、紫外線を防いでクリアな視界を確保し、目への負担を軽減して目を疲れにくくしてくれます。スポーツ中に雨や砂、虫が目に入るのを防いでくれます。
長い時間を太陽の下で過ごすランニングをする際には、紫外線から目を守るサングラスがマストアイテムです。
アスリートから圧倒的に支持されるOAKLEYは高い!
高橋尚子さんが投げたサングラスは、OAKLEY(オークリー)のMAG MフレームのHYBRID SMALLカットというモデルだったそうです。高橋さんが捨てるのをためらったくらい、サングラスは高い! そういうイメージを持つ人が多いのは、OAKLEYの影響も大きいのではないでしょうか。
OAKLEYはプロ選手のみならず、オリンピック選手たちが品質に絶大な信頼を寄せ、スポーツアイウェアブランドとして抜群の知名度を誇るメーカーです。
2019年3月東京ドームで惜しまれながら現役引退をしたイチロー選手もOAKLEY愛用者でした。
私もランニングにはOAKLEYを使っています。
もともとサングラスにはあまりこだわりがなく、ネットで手ごろな価格のものを買って使っていました。どこで購入したかわからないような、なんちゃってサングラスもあります。
夫がOAKLEYをプレゼントしてくれてからは、練習でもレースでも使うことが多かったのですが、酷使しすぎたせいか、レンズに自然に傷のようなものがついて見えにくくなりました。レンズを交換したら1万円ほど。ノーズパッドもしょっちゅう紛失します。
暗がりで踏んでしまい、せっかく交換したレンズにヒビが入りました。直さなくてはと思いながら、レンズが高いので、そのまま使っています。
サングラスのパーツのゴムは消耗品なので定期的に交換する必要があり、プラスチックフレームは温度によって、膨張、縮小し、歪んでいきます。
レンズにも歪みが出たり、傷がついたりします。性能が落ちると目によくないので、レンズは3年くらいで交換した方がいいそうです。
どうせなら、もっと手軽なサングラスも欲しい……と思ったときに気になったのが、インスタの投稿でよく見かけるgoodrでした。
ポップでカラフルなサングラスgoodrの特徴は?
ハッピーなマインドと自分のスタイルにこだわって生まれたL.A.発のランニングサングラスがgoodr(グダー)です。2016年のRUNNER’S WORLDでBest Gearを獲得するなど、西海岸を中心にアメリカで大人気のアイウェアです。
コンセプトは、Fun(楽しい)、Fashionable(おしゃれ)、Functional(実用的)、Affordable(手頃)で、日本での展開は2018年4月からです。
UV400の偏光レンズを使用
スポーツサングラスにUVカット機能は必須です。「UV400」は紫外線を99%カットすることを意味します。
「UV400」「紫外線透過率1.0%以下」は、ランニング用サングラスを選ぶ基準として重要です。
goodrのサングラスは眩しさを抑え、5層のレンズで紫外線からしっかり目を守ります。
偏光レンズは光の反射による視界不良を防ぐレンズです。デコボコの路面などの反射光を遮る機能により、眩しさが軽減されて視界が非常にクリアになります。
スポーツサングラスのレンズは、他に以下の2種類があります。
調光レンズ:紫外線の量に応じて、カラーが濃くなったり薄くなったりします。度入りの調光サングラスなら屋内でメガネのように使用できます。日中でも夜でもクリアで、天候が変化する可能性があるときに便利です。
ただ、紫外線を吸収して色を自動的に変化させるため、色の濃さを自分でコントロールできません。熱に弱く、平均寿命は約2年程度です。値段も高いので、手入れをしっかり行う必要があります。
ミラーレンズ:鏡のように物が反射してレンズに写ります。ベースとなるカラーが濃いほど、ミラー効果が強くなります。光を吸収して眩しさを和らげる一般的なサングラスと違い、光を反射することで、より効果的に目を保護します。
特殊な滑り止めコーティングのフレーム
スポーツサングラスには弾力性、伸縮性に優れた素材が用いられ、テンプルやレンズといった全体が曲線を描いて顔にフィットするようにできています。
goodrのサングラスは22~26gと超軽量設計で、フレームがぴったり頭にフィットします。親水性が高く、汗をかいてもすべりません。
10kmのランニング中、6km地点で雨が降り出しましたが、ずれ落ちることもありませんでした。
ヤケーヌで鼻から下を覆っていても、レンズが曇らなかったのでびっくり。
軽くてぴたっとフィットしながら、外したときにノーズパッドのあとも残りません。
カラフルなフレームと偏光レンズ
サングラスのレンズには、グレー、ブラウン、ブルー、オレンジ、イエロー、ピンク、クリアなど多くのカラーバリエーションがあります。一般的には利用シーンに応じて、強い陽射しには『グレー』、晴天時は『ブルー』、曇天・雨天・夜間などは『オレンジ』と、使い分けるのが理想です。
岩本能史さんの著書『限界突破マラソン練習帳』には、気温でサングラスを替えるようにとアドバイスがあります。
サングラスをかけるなら暑い日は寒色系、寒い日は暖色系にしてください。目から入る情報で脳は環境変化をモニターしていますから、暑い日は寒色系のサングラスで涼しさを演出し、寒い日は暖色系のサングラスで暖かさを演出します。そうすると脳が錯覚を引き起こして、疲労感が軽減されるのです。
『限界突破マラソン練習帳』岩本能史(講談社)
カラフルカラーのフレームがgoodrの真骨頂。goodrはカラーバリエーションが豊富で、77種類もあります。
カラフルでポップな色合いからシックでスタイリッシュなトーンまで、ウエアや気分に合わせ、自分らしいスタイルでカジュアルなアイウェアを楽しめます。
今回、デザインだけでパッと選んでしまったので、可視光線の透過率がいずれも低いモデルになってしまいました。
日中に使用するので問題はないのですが、可視光線透過率15%前後の色の濃いレンズは対象をよく見ようとして瞳孔が開いてしまうそうです。
晴れた日しか使えないため、晴れで曇りでもオールマイティに使える30(20~40)%前後のモデルを次回は選びたいと思います。
5,000円以下の低価格
タイプは5種類。
- 定番のウェリントン型「OGs」50個、各3,700円
- OGsよりレンズ、フレーム共に一回り大きめサイズの「BFGs」13個、各4,900円
- キャットアイ型サングラス「RUNWAY」9個、各4,900円
- ゴルフに最適なカラーのレンズを使用した「GOLF」18個、各3,700円と4,900円
- 19gと超軽量、小さめサイズのgoodr初の丸メガネ、「Circle G」(「Carl’s Inner Circle」) 5個、各3,700円
4,900円のモデルは鼻と耳部分にシリコンパッドが埋め込まれていて、着用時のフィット感が倍増しているそうです。
ハイスペックなサングラスを5,000円以下という手頃な価格で手に入れられます。
手入れ方法
レンズ専用のマイクロファイバータオルで汚れを落とします。埃や砂などの汚れが付いたまま硬い布やティッシュで強く拭いたり、水(雨、汗、海水など)に濡れたままで長時間放置した状態で拭いたりすると、劣化やコーティングが剥がれる原因となります。
また、洗剤やハンドソープ、ガラスクリーナーはレンズ表面のコーティング剥がれの原因となります。
付属のgoodr袋はマイクロファイバー素材なので、レンズ拭きに利用できます。
まとめ
goodrのサングラスは、公式サイトに土曜日に注文してから3日、火曜日にもう届きました。通常、注文から発送まで1〜3営業日で、営業日には土日祝日が含まれないので、注文の翌日に届いたことになります。
送料は全国一律600円ですが、3本以上購入すると無料になるので、つい3本大人買い。
新しいサングラスを身につけると気分一心! 大切な目をしっかり守りながら、ランニングを快適に楽しみましょう。