新型コロナウイルスの感染拡大により、4月26日から10月4日に延期されていたロンドンマラソンはエリートのみで開催されると8月7日に発表されました。一般のランナーにはバーチャルレースが開催されます。
来年の大会は従来の4月ではなく10月3日に開催されると決まりました。
この記事を書いている私は、フルマラソンデビュー後9年間、サブ4を継続しています。
2020年から世界6大マラソン大会への参加を目指そうと思い立ち、今年はボストンとシカゴにエントリーしていましたが、どちらも実地開催は中止になりました。
ロンドンマラソンはエリート限定、参加費は払い戻しか3年延期に
ハイテク追跡技術の導入計画は断念
今年で40回目を迎える世界6大マラソン大会のひとつ、ロンドンマラソン。
3月13日時点で、開催日程を4月26日から10月4日に延期していましたが、新型コロナウイルスの影響により、3月の東京マラソン同様、エリート限定レースになり、マスイベントは中止になりました。
ロンドンマラソンのレースディレクターは、次のように述べています。
ランナー、慈善団体、スポンサー、ボランティア、医療関係者、コミュニティ、そして街の健康と安全は、常に私たちの優先事項です。私たちは何か月にもわたってさまざまなシナリオに取り組んできました。
私たちは、社会的に距離を置いた大規模な参加イベントを提供するための詳細な計画を持っていて、新しいテクノロジーの利用を計画していました。Bluetoothと超広帯域レンジングを使用した革新的なテクノロジーで、世界中で発売予定です。
すべての参加者の互いの距離を正確に監視し、参加者が他の人から1.5メートル(または設定した距離)以内に15分以上滞在した場合は通知され、イベント後に連絡できます。
ランナー同士の近接を監視し、ソーシャルディスタンスを保つ革新的な方法として検討されていたハイテク追跡技術の導入計画は、観客の管理と緊急サービスへのアクセスの課題、新型コロナウイルス (COVID-19)の急速な拡大により、不可能になってしまったそうです。
数か月にわたる作業とロンドン当局との協議の末、ランナー、観客、ボランティアの安全性への懸念から、大会2か月前にエリートのみの開催という決定が下されました。
参加費は全額払い戻しか3年先までのレースに延期
2020年10月4日、2021年4月25日にエントリーを延期したすべての参加者は、2020年10月末までにレース参加費の払い戻しを受けるか、参加費を将来のロンドンマラソン(2021、2022、または2023)に延期できます。
今後のスケジュールとして、第40回のバーチャルロンドンマラソンに参加するかどうかを確認するメールが8月12日、将来のロンドンマラソンへの延期のオプションが9月1日にメールで送信されます。バーチャルレースと延期のプロセスについて、必要なすべての情報が記載されています。
10月4日までに2021イベントに、2021年1月31日までに2022または2023イベントに参加をリクエストした人に通知する予定だそうです。
2020バーチャルロンドンマラソン
2020年の第40回ロンドンマラソンに参加予定だった人は、バーチャルの第40回ロンドンマラソンに参加するチャンスがあります。
10月4日(日)の00:00〜23:59の24時間に世界のどこでも、安全に実行できる任意のコースで、必要に応じて休憩を取りながら、新しく開発されたロンドンマラソンアプリで進捗状況を記録します。
42.195kmを完走し、タイムの証明をアップロードしたすべてのフィニッシャーには、第40回フィニッシャーメダルとニューバランスフィニッシャーTシャツが贈られます。
バーチャルロンドンマラソンの結果は公式タイムとして公開され、2021年のエントリーの応募資格になります。
入場料は英国のランナーの場合は20ポンド、海外のランナーの場合は海外の郵送料およびパッケージング料金5ポンドが追加されます。
ロンドンマラソンの専門家による幅広いサポート資料とトレーニングガイダンスが、ウェブサイト、ニュースレター、SNSで利用できるようになります。
さらに、第40回のバーチャルロンドンマラソンに参加した場合も、2021年、2022年、または2023年のロンドンマラソンに参加できます。
バーチャルロンドンマラソンを実行するかどうかに関係なく、2020年の参加資格を持つランナーは将来のロンドンマラソンに権利を延期できます。
バーチャルロンドンマラソンは2020年の参加権利を持つランナーに最初に提供され、8月12日(水)にエントリーシステムがオープンします。
その後、8月26日(水)に先着順で全員にエントリーが公開されるため、2020年ロンドンマラソンに出場権がない場合でも参加できる可能性があります。
ボストンマラソンバーチャルエクスペリエンスやバーチャルTCSニューヨークシティマラソン同様、アボットワールドマラソンメジャーズシックススターシリーズのスターの対象外です。
無観客のエリートレース開催
エリートレースはグリニッジからザモールまでの通常のルートではなく、ロンドンのセントジェームズパークのループコースで開催されます。
2020年の秋に開催される唯一のアボットワールドマラソンメジャーで、東京オリンピックの予選イベントに指定されています。
エリウド キプチョゲ(ケニア)とケネニサ ベケレ(エチオピア)の対戦が男子のレースを、世界記録保持者のブリジット コスゲイ(ケニア)が女子のレースをリードします。
30〜40人のアスリートとサポートチームは参加前に複数回のCovid-19テストを行い、安全な環境で実施されます。
セントジェームズパークの大部分は10月4日(日)に一般公開されますが、エリートレースのコースはフェンスで囲まれ、見物人はエリートレースを観戦できません。
ただし、BBC Sportが日中8時間の報道を放送予定です。
2021ロンドンマラソン
2021年のロンドンマラソンは、2021年10月3日(日)に開催される予定です。
通常の4月から10月に移動し、すべてのランナーが来年のレースに参加できる可能性を最大化するように設計されています。
エントリーは10月4日(日)にオープンし、10月9日(金)17:00に終了します。その結果は、2021年1月初旬に発表されます。
まとめ
毎年開催される1日のチャリティイベントで集める寄付金額の世界記録を12年連続で更新し続けているロンドンマラソンは、世界一人気のマラソン大会といわれています。
開催可否の決断をできるだけ先送りして模索していましたが、残念ながら実地開催は中止、エリートのみのレースと決まりました。
開催についての決定は遅れましたが、来年のレースの日を4月から10月にしたのは早い決断です。
バーチャルボストンマラソン(9月7日〜14日)は参加権利を持つ人のみ、バーチャルニューヨークシティマラソン(10月17日〜11月1日)は誰でも、バーチャルロンドンマラソン(10月4日)はもしかしたら参加権利がない人にもチャンスあり、と、バーチャルレースの参加資格が異なるのが面白いですね。